スピリットサークル、わずか六巻ですのでぜひ。

スピリットサークルは水上悟志氏の心霊ファンタジー漫画です。 

物語はいきなり主人公と女の子が戦っているところから始まります。そして電話がかかってきて、三ヶ月前に戻って本格的に話が始まります。

そこまでで、この漫画がよくあるなんとなく始まって人気が出たらだらだら続いてくモノではなく、しっかり最後まで考えられ、そのゴールに向けて描かれているものだということが分かります。

実際、わずか六巻で完結となります。人気があればずっと続けられてしまうのが最近の漫画ですが、短くとも内容があるものはあります。むしろ単なる打ち切りではなくしっかり作りこまれた短い巻数のほうが中身が詰まっていると私は思います。

スピリットサークルは輪廻転生の話で、主人公は過去の自分の人生を見て、女の子が自分になぜ敵意を持っているか知ります。

同時に、過去の人生に引っ張られて自分も敵意を持ったり、またそれがなくなったりと振り回されます。

前世は大体長短ありますが一巻で一つぐらいです。といっても、短い物の場合二つは行っている場合もありますが、平均で割るとそういう形です。

比較的幸せな物もあれば、不幸な物もあります。特に不幸な物ほど現世の主人公への影響も強いのです。

しかし最後には自分の人生をしっかりともち、自分の意思で相手と向き合おうと考えます。

しかしそこで前世の一つに体を乗っ取られます。

驚くべきことに、始めに女の子と戦っていた主人公は実は前世に乗っ取られた姿だったのです。

彼はかなり強く、世界を滅ぼそうとします。

そこで、心の中にいる主人公や他の前世が協力してそれを抑えます。

過去の出来事や、わけのわからない形でもらっていた道具などがそこで意味を持つところは大きなカタルシスを感じます。

しかし私が一番感銘を受けたシーンはそこではありませんでした。

割と真ん中あたりで、主人公が三回目の人生を見ているところ。

二度目の人生で一緒にいた人間の生まれ変わりと、初めて会ったばかりなのに前世で練習していた戦い方をして勝つところです。

なぜか涙が出るほど懐かしかった、というような主人公の気持ちに、私も温かい何かを感じずにはいられませんでした。

たぶんほかの方が読んだ場合、別の所で何かを感じるのではないかと思います。

短い巻数なのでぜひ一度読むことをお勧めします。